菊

 

 

学生時代の友達に、東京で暮らす女性がいます。
彼女は一人っ子で、ご両親は大阪住まい。

 

ご両親とも高齢なので、時折帰阪して様子を見守っていたのですが、ここ1〜2年でお二人とも急激に衰え、病院や介護事務所からの電話が増えたことで、彼女の帰阪回数は徐々に多くなっていました。

ご主人と一緒に帰阪する時は、交通費の節約を兼ねて、東京-大阪間を、マイカーで往復することも多かった。
 

「一人っ子の遠距離介護」の典型ですが、彼女にも日々の生活があり、すぐ親元に駆けつけられるわけではありません。成長したとはいえ子供はまだ手が掛かるし、仕事もしている。

様々な思いを抱きつつ、家族の手を借りながら、彼女なりにフルパワーで頑張ってました。

 

8月下旬、彼女のお父さんが亡くなりました。

当初は彼女ひとりで帰阪する予定だったらしいのですが、明らかに動揺している様子が、LINEでのやりとりから伝わってきました。
どうなることかと思いましたが、ご主人の仕事の都合が付き、一緒に帰阪することになったと連絡があった時は、ホッとしました。

 

1日目、役所で様々な手続きを済ませ、市営葬儀の申込み。

2日目、入所していた施設から出棺し、火葬場にある安置室に安置。

3日目、火葬。一般的な通夜・告別式は行わず、火葬場での簡易的な儀式のみ。直葬に近い形です。

 

彼女とご主人とでお父さんを見送り、お骨は彼女が東京まで持ち帰りました。

 

既にお母さんも実家を引き払って高齢者施設に移り住んだのですが、ここのところ体調が不安定なので、状況によっては、東京近辺の高齢者施設への入所も視野に、彼女は動いているみたいです。でも、このコロナ禍で、施設探しも思うようにできないとぼやいてました。

 

さらに、ご主人のご両親もご高齢で、お義母さんは認知症で施設に入所、持病があるお義父さんは1人暮らし。
ご主人にはきょうだいがいらっしゃるのですが、それでも彼女の心労は絶えません。

ここ1年くらいで急激に痩せたため、周囲が心配していると笑ってました。


彼女の頑張りを見聞きしていて、改めて自分の時のことを思いました。

 

私も一人っ子。たまたま親の近くにいたけれど、もし遠くに住んでいたとしたら、結婚していたとしたら、いったいどうしていただろう。
当時は独身だったので、様々なことをひとりで考えて決断しなければならず、しんどかったけれど、たまたま介護生活のスタートが早く、まだ若かったから、体力的にも精神的にも何とか乗り切れたのだと思う。

だけど、ちょっとでも条件が違っていたら、どんなことになってただろう。

 

8月上旬には親戚を見送ったので、1ヶ月に2回、それも事情が全く違うお別れを見聞きする機会を持てた8月でした。

いろいろなことを感じ、考え続けた8月でした。

 

 

 

 

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焼香台

 

 

先月上旬、私の母方の従姉である、さっちゃんが亡くなりました。

70才でした。

 

私がさっちゃんと、きちんと話をするようになったのは、母が亡くなってからのことです。母はよくさっちゃんの名前を口にしていたのですが、直接交流する機会がなかったのです。

共通の親戚のとある出来事がきっかけで、交流が始まり、数年に1度程度は会う機会がありました。

 

父の通夜の日、葬儀会館で一緒に泊まってくれたのも、さっちゃんでした。
ひとりで夜を過ごすことを覚悟していたので、とてもありがたかった。

 

最後に会ったのは、2年ほど前。

当時既に、難病と闘っていました。歩くのがとてもしんどそうで、それほど長距離ではないのに、休憩しながらゆっくり歩いたことを思い出します。

 

今年に入って、さらに病状が深刻化して、何度か入退院を繰り返していたのだそうです。

さっちゃんと同居していた娘ちゃん曰く、「飼い猫が心配で、不死鳥のごとく復活していた」とのこと。


でも7月に入ってから、さらに不安定な状態になり、別の病気も発覚して再入院、「この2週間が山だと医者に言われた。もう家には帰れないと思う」と、娘ちゃんから電話がかかってきたのが、7月下旬のこと。

 

このコロナ禍で、病室に入れるのは娘ちゃんのみ。彼女でさえ、入室時間の制限があったと言います。
お見舞いに行くことも、叶いませんでした。

 

それから5日後のお昼頃、娘ちゃんから訃報が届きました。
元気に朝食をきっちり平らげた数時間後の旅立ちだったそうで、「おかん(お母さん)らしいわ」と、娘ちゃんは笑ってました。

 

通夜・告別式に集まった親族は10人ほど。
親族といえど、葬儀の場でしか会う機会がない人たちばかりで、初めてきちんと言葉を交わす人がほとんどです。

さっちゃん夫婦とその子供たちの、小説に書けそうな波瀾万丈な人生の一端を改めて聞き、自分の甘っちょろさを痛感。

 

式は、お寺さんが入らない「お別れの会」という形で執り行われました。

今までいくつもの葬儀に参列しましたが、読経のない葬儀は初めて。でも、厳粛な雰囲気が醸し出された、とてもシンプルな式で、こういう形も悪くないなあと思えました。

 

告別式の朝、家を出発前に仏壇に手を合わせ、「さっちゃんにお別れ言うてくるわ。そっちに行かはるから頼むな。座る場所、開けといたってな」と母に語りかけました。

出棺時、私が「うちの母親に、そっちに行かはるからって、頼んどいたからな」と声を掛けると、私の母の気性を知っている親戚が「嫌がって逃げるかも」と言い、少し笑いが起こりました。

 

うちの母親、世話焼きだったけど、口やかましかったからなあ。

 

とても暑かったけれど、本当にいいお天気で、骨上げまでご一緒することができ、私なりのお別れを伝えることができた2日間でした。

 

さっちゃん、ありがとう。さようなら。またね。

にゃんこはきっと、娘ちゃんがずっとかわいがってくれるよ。

 

 

 

 

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防災

 

 

毎年12月に入ると、関西地方では、阪神淡路大震災関連のニュースが、テレビや新聞でポツポツと取り上げられるようになります。

それを見聞きすると、「もうすぐ震災の日やな」と、言葉に出ます。
そして時に、家族や友人・知人と、それぞれの「1995年1月17日」を語り合うこともあります。

 

ダンナは当時、今とは別のシステム会社に勤務していました。
自宅からそれほど遠くなかったため、激しい揺れが収まった後、すぐに会社に駆けつけ、社内に設置されていたコンピューター類に異常がないか確認、倒れた物を元通りにするなどしたそうです。

 

「家に帰った後、またきつい揺れが来たから、ガックリしたけどな」

 

震災当日も、会社は通常通り営業。
しかし、電車が運休していたため、出勤できない社員から連絡が入ってくる。

 

「駅が壊れてます、とか言いよんねん。そんなことあるわけないし、嘘やろ〜って言うてたんや」

 

携帯電話はまだ一般に普及しておらず、インターネットなど影も形もない時代。
社内にテレビやラジオもなかったので、勤務時間帯は、情報を入手できなかったのです。

 

「家に帰ってニュース見て、びっくりした。駅が壊れてるっていうの、嘘やなかったんやって」

 

私の「1995年1月17日」は、このブログで何度も綴ってきました。

 

>>20年。 | ひーのためごと★restart
 

家が「ミシミシ」と音をたてて揺れたこと。
神戸の街がとんでもないことになっていると知ったのが、地震発生から2時間以上経った、朝の8時台だったこと。
電話が全く通じなくなったこと。
電車が運休したので、上司への連絡なしに、会社を休まざるを得なかったこと。
地震がきっかけで、数十年ぶりに連絡してきた親戚がいたこと。
私の身近な人の中に、「被災者」と呼ばれる人がいたこと。

 

びっくりした。
怖かった。
不安だった。
悲しかった。
戸惑った。

 

今年は、阪神淡路大震災発生から25年。

1月17日を過ぎると、嘘のように、震災関連のニュースは報道されなくなります。今年もそうでした。


しかし、あのとき感じた様々な思いは、25年経った今でも、私の中に残っています。

たとえ、年に1度しか、報道されなくても。

 

私でさえこんな状態なのだから、被災地のど真ん中であの揺れを体験した方の心の状態は、いかばかりか。
どんな思いで、あの悲しみや無力感、泣くに泣けない儚さから立ち上がり、歩いてこられたのか。

 

その厳しい道のりに比べれば、私が当時抱いた気持ちなんて、ちっぽけなものだなあと思います。

ちっぽけなものかもしれないけれど、私の記憶に刻まれた「1995年1月17日」、今後も忘れずにいたいです。

 

私は生かされている、生きていることが奇跡なのだということ、忘れずにいたいです。

 

 

 

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しろまる

▲ダンナからの誕生日プレゼント。私が好きな、しろまるのグッズです。

 

 

先日、55才の誕生日を迎えました。

 

1の位を四捨五入したら、60才。
おぼろげではありますが、「還暦」の背中が見えてきました。

 

還暦というのは、日本人にとっては、大きな節目です。
しかしそれ以上に、私にとっては、人生の大きな節目なのではないかと、ずっと以前から思っていました。

 

私の母が亡くなったのは、60才の誕生日の1ヶ月前。
我が家と親しくしていた、母方の従姉妹に当たる女性が亡くなった年齢も、60才。
ふたりとも、ガンでした。

 

偶然の中には、必然がある。この偶然は、私にもつながっているのではないか。
私の命は、60才で終わるのではないか。
特に30代から40代の頃は、漠然とした不安を抱いてました。

 

60才まであと5年だと考えると、今でも不安に思うことがあります。
でも、60才までビクビクしながら過ごすより、60才までに何ができるかということを考える方が、気が紛れていいんじゃないかと、思うようにしています。

 

やり残していること、たくさんあります。
それらを後回しにせず、ひとつずつでも片付けていこう。

 

亡くなった母や従姉妹なら、元気に生きている私の姿を望んでいるだろうし。

 

彼女たちの年齢に追いつくまで、あと5年。
私が母や従姉妹の年齢を超えていけるのか、私が無事に還暦を迎えられるのか、そんなことは誰にもわかりません。

今考えても詮無いことは、なるべく考えないでおこう。

 

そんなことを思った、今年の誕生日でした。

 

 

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救急搬送

 

 

私の親戚(A君)は、実家から少し離れた場所で、夫婦二人暮らし。
お母さんは既に亡く、彼の実家では、A君のお父さんが、ひとりで暮らしています。

 

A君のお父さんは、普段は元気に暮らしていますが、何しろ80才に近い年齢だし、持病もあるので、A君は実家に頻繁に顔を出し、お父さんの様子を見守っています。

 

先週、日本列島を襲った台風19号がやってくる直前のこと。


A君は、台風襲来に備え、実家の庭にある鉢植えとかを片付けておこうと、出勤前に実家に立ち寄りました。

お父さんは超早起きなので、いつもなら起床して活動開始しているはずなのに、玄関のチェーンがかかったままで、家に入れない。


運良く施錠されていなかった別の出入り口から家の中に入ると、ソファの上で倒れているお父さんを発見。

 

意識は混濁、言葉も支離滅裂なので、すぐに救急搬送、即刻入院。
現在もまだ余談を許さない状態が続いてはいますが、一命を取り留めることができました。

 

連日報道されている台風被害の状況や被災者の声、そして、A君のお父さん。
それらを見聞きしていると、「生きていることは、決して当たり前ではない」と、改めて思います。

 

台風襲来に備えていたから、助かった方もいる。
その一方で、準備はしていたものの、様々な要因で亡くなられたり、行方不明になったりしている方もいる。

甚大な被害を被りながらも、悲しみや苦しみを抱えつつも、助かった命を大切に、頑張っている方もいる。

 

A君夫婦は共働き。忙しく過ごすふたりが、平日早朝に実家に立ち寄ることは、基本的にはありません。
今回、お父さんの危機を発見できたのは、本当にたまたまだった。発見が1日でも遅れていたら、そのままひとりで亡くなっていたかもしれないのです。

 

いのちって、本当に、不思議です。

そして、何かに、誰かに支えられていることで、いのちは続いているものなのだと感じます。

 

 

 

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反省

 

 

連載40年を過ぎ、コミックスも100巻を超え、実写映画化も決定した、ギャグ漫画の名作である「パタリロ!」


数多い作品の中で、私の心に残る作品のひとつが、「唇に錠前」。

 

〜「唇に錠前」のあらすじ〜

 

パタリロは、亡き父の法事の席で、目上の親戚に叱られているギイという少年と出会う。
ギイは、パタリロの父親の妹の息子、つまり、パタリロのいとこ。

 

このギイ、成績優秀・スポーツ万能・容姿端麗と、非の打ち所がない男子だが、口が悪くて一言多いのが欠点。
後先考えず、余計なことをすぐ口走ってしまうため、学校でも嫌われている。

 

そんなギイに、発明が趣味のパタリロが与えたのが、「逆転ウォッチ」。
竜頭を押すと、時間が30秒逆行する、腕時計型タイムマシンのようなもの。
タイムワープが得意なパタリロならではの発明品。

 

ギイは早速、学校で余計なことを言ってしまうたびに、逆転ウォッチを活用して時間を巻き戻し、人間関係の修復を図るものの、かえってひどい目に遭ってしまう。
好きな女の子には、痴漢扱いされる始末。

 

そんな折、ギイの母親の依頼で、パタリロがギイの家にやってきた。


ギイは、パタリロに文句を垂れ流すが、一連の出来事がギイの母親にバレてしまい、自業自得だと一喝される。
そして、パタリロが持参した錠前をギイに手渡す。

 

その錠前は、パタリロの父が作ったもの。

 

ギイよりも口が悪く、余計なことを言って人を怒らせていた、パタリロの父。
でもそのたびに落ち込んで、次第に人と話をすることが怖くなり、工作室に閉じこもって錠前ばかり作る日々を送る。

 

そんな日々の中で、彼は、「人を怒らせるのは、口をきくからだ」と気付き、自分の口に錠をかけてしまった。(もちろん比喩的な意味で)

 

それ以後、パタリロの父は、めったに喋らなくなったが、人の言うことをよく聞いて、何かを喋るときは、十分に考えてから口にするようになった。
おかげで、晩年の彼は、聞き上手で、発言することに重みのある名君だと言われるようになった。

 

錠前を通して、パタリロの父の生き方を感じ取って欲しかった、ギイの母。

感銘を受けたギイは、「口に錠を、話すときにはよく考えて、本当に大事なことだけ」を心がける生き方への挑戦を決心する。

 

ギイの挑戦を手助けするために、再度逆転ウォッチが使われる・・・。

 

年を重ねるにつれ、だんだんせっかちになってきたのか、相手の気持ちを考えないまま、思ったことをふと口に出してしまう、ということが増えてきました。人の話を最後まで聞かないまま、話し始めてしまうときもある。

そのことで、相手に嫌な思いをさせたこともありますし、自分に嫌悪感を抱いてしまったことも多々。

 

そういう失敗は、自分の心の中に、澱のように溜まっていって、なかなか消えることはない。
二度としないようにと思っても、再度失敗し、深く落ち込む。澱の量が、さらに増える。

 

若い頃は、どちらかといえば、人の話を聞く側に立つことが多かった私。
でももしかしたら、ただ聞く「ふり」をしていただけなのかもしれない。

いろいろアレな家庭環境だったので、自分を守るために、自分を消したり閉じたりする癖がありましたから。


人の話を聞いているようで、実は聞いていないという、その悪癖が、失敗の第一原因でしょう。

年を重ねるごとに、人って、本当の人間性が表面化しますからね。

 

「思ったことを、その瞬間に話しておかないと、すぐ忘れてしまう」という、加齢による原因もあるのですが、とにかく「聞く」ことを心がけないと、また失敗が増えてしまう。

 

言葉に出してしまうと、もう元には戻せない。

 

「唇に錠前」は、ギャグも満載ですが、私にいろいろなことを教え、反省を促してくれる作品です。

 

 

 

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ドローン

 

 

 

正直に申し上げます。


当初、ドローンというのは、「子供とか、子供の心を忘れない大人のための、おもちゃ」という認識しか、私にはありませんでした。
車のラジコンと同じように、好きな人同士で、飛ばして楽しむだけのものだと。

 

それが、どうでしょう。


ニュースやドキュメンタリー、旅番組など、ドローンから撮影した映像は、今やテレビや映画で普通に見られます。
今後は、物流など、様々な分野への活用も期待されているようです。

 

こんなに普及するなんて、ビックリです。
ドローンをおもちゃ扱いして、ごめんなさい。

 

でも、このニュースを見て、改めて思ったのです。

今から25年ほど前に、既にドローンが存在していたら、日本はどんな事態になっていただろうかと。

 


1995年(平成7年)1月に、阪神淡路大震災が発生しました。

 

もしドローンがあったなら、それも、今よりもさらにドローン市場が成熟していたとしたら、消火活動、人命救助、物資運搬など、様々に活用ができたと思う。

火事場の馬鹿力じゃありませんが、想定していなかった有効な活用法も、現場で生まれていたかもしれません。

 

その一方で、阪神淡路大震災から2ヶ月後に発生した、地下鉄サリン事件。

 

犯人たちは、サリンの入った袋を地下鉄車内に持ち込み、隙を見て袋を破るというアナログな方法で、サリンをまき散らしました。

しかし、この方法だと、持ち込んだ犯人も被害に遭ったり、逮捕されたりするリスクが高い。

 

ドローンを使うと、こんなまどろっこしい方法を使う必要もない。
より広範囲に、遠隔操作で、同時多発テロを発生させることも可能。
犯人が被害に遭うリスクも、極めて低い。

 

考えれば考えるほど、恐ろしい。

 

高性能であればあるほど、便利な道具は、凶器にもなり得る。

人間は今、ドローンに試されている。

 

今後も、さらに便利な物や道具が生まれてくるでしょう。
その都度、人間は道具に試されるんだなと思います。

 

 

 

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諦め

 

 

以前、このブログで「あきらめる勇気」というタイトルの記事を書きました。

 

>>あきらめる勇気 | ひーのためごと★restart
 

これまでたくさんの記事を書いてますので、忘れているものもあるのですが、この「あきらめる勇気」は、公開から10年以上経過した今も、心に引っかかっている記事のひとつ。

 

ただ、あきらめる勇気を持つことで前進できる、違う人生が広がる、ということもあるんだということです。

 

あきらめる、あきらめないということで悩んだり苦しんだりすることは、自分に真摯に向かい合うということです。逃げることなく向かい合って得た結論が「あきらめる」ということであっても、それは決して後退ではない。

 

やみくもに「あきらめるな!」と叫ぶのは、とても危険なことです。
あきらめることで、物事がいい方に向くこともあると信じたいです。

 

引用元:あきらめる勇気 | ひーのためごと★restart


この記事で使った「あきらめる」という言葉が、果たして適切だったのかということが、ずっと気になっていたのです。
どういう言葉なら、ぴったり当てはまるんだろう。

 

それであれこれ調べていたら、名取芳彦さんが2017年に執筆されたネット記事を発見、読んでみてビックリ。

 

>>多くの人が知らない「諦める」の本当の意味 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
 

「諦める」って、今では「断念する」という意味で使われるけど、元々は前向きな意味を持つ言葉だったのか!

 

確かに、私の手持ちの漢和辞典(三省堂・新明解漢和辞典第4版)にも、「はっきりさせる」「物の真実をよく見る」「明らか」「はっきり」「つまびらか」という意味があると記載されています。

 

諦

 

この意味からすると、「あきらめる」という言葉を使っても大丈夫だと思えます。
ただ、「あきらめる」という言葉の意味だけを切り取ると、断念することを賞賛しているような文章になってしまう。

 

何だか悩ましい(苦笑)けれど、言葉の選択は間違っていないと納得できました。

 

言葉の選択には悩みましたが、考えは当時と変わっていません。

 

とかく世間では、「苦しくてつらいけれど、あきらめない」ことが美徳とされがちですが、「苦しみ悩み、自分に真摯に向き合って熟考した末の結果、あきらめる」ことも、認められる世の中であって欲しいです。

 

最後に、名取さんの記事内の文章を転載します。

 

このように、物事が明らかになった時のキーワードが「仕方がない」や「当たり前」という言葉だと思うのです。私は「あきらめる」ための魔法の言葉だと思っています。

 

中途半端な諦めではなく、物事の真相を明らかにした上で諦めたことは、堅固な屋台骨として人生を支え、心おだやかなに人生を歩く上で堅牢な杖になります。


引用元:多くの人が知らない「諦める」の本当の意味 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

 

 

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高齢者の事故

 

 

私は30代で運転免許を取得し、原付バイクを購入しました。

 

人通りの少ない場所で、のろのろとしたスピードで、運転の練習を重ねていた時のこと。

バイクから降り、押して移動させようとした時、誤ってアクセルを軽く回してしまった。

 

「しまった、止めなきゃ」と頭では思っているのですが、アクセルから手を離すことができない。

ブレーキを掛けようにも、なぜか手が動かない。

 

まるで、手がハンドル部分に貼り付いているような感覚。

 

バイクは自走を続け、私は引きずられる。

2〜3メートル先にあった公園の柵にぶつかって、ようやく止まりました。

 

車体に少し傷が付き、ミラーがゆがみましたが、私も他人も柵も、何事もなく済みました。

 

でも、なぜ、手が動かなかったのか。

 

原因として、私の反射神経の鈍さや、とっさの時の判断能力の低さも、もちろんあるでしょう。

しかしそれ以上に、人間って、思いがけない危機に突然直面した時、体が思い通りに動かなくなるものなのだ、普段できていることができなくなるのだと、そのとき初めて実感しました。

 

このところ、高齢ドライバーによる不幸な事故が、相次いで発生しています。
ニュースを見るたびに、私はバイクに引きずられたことを思い出します。

 

確かに高齢になると、反射神経とか判断力は落ちます。
だからこそ、車の運転は控えて欲しいし、自主返納もしてほしい。
運転免許の年齢制限を設けるよう、法律を改正した方がよいのかもしれない。

 

でも、「高齢者じゃないから大丈夫」という話ではない。

こういう事故は、高齢者に限ったことではない。

 

高齢者ではない全ての人が、高い反射神経能力や判断力を、等しく備えているとは限りません。

私がバイクに引きずられたように、突然の危機の時、体が思い通りに動かなくなるというのは、ごくごく普通のことなのです。

 

加害者の責任を追及することも大事だけれど、「こういった事故は、決して人ごとではない」と自覚して運転することが、一番大切だと思います。
事故に遭われた全ての方のためにも。

 

 

 

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令和

 

 

今日、2019年5月1日、令和時代がつつがなくスタートしました。

 

私にとっての平成という時代、うれしかったこと、楽しかったこと、たくさんありました。

その反面、悲しかったこと、つらかったこと、情けなかったこと、生きていてもいいのかと思ったこと、様々な思いが複雑に絡み合い、しんどかった時期も多かった。

 

だけど、今、私は生きてます。
昭和・平成・令和と、3つめの元号を迎えることができました。

 

ここまで何とか持ちこたえられたのは、今まで出会った、たくさんの人たちのおかげです。

時が流れ、今も連絡が取れる方、もうお目にかかれない方、様々いらっしゃいます。

この場をお借りして、本当にありがとうございました。

 

平成最後の日、こんなツイートを見かけました。

 

 

私にとっての令和時代は、悲しいお別れの機会が、きっと多くなるでしょう。
心身共に、年々、少しずつ、思い通りに動けなくなっていくでしょう。

 

年齢的に仕方がないけれど、想像すると、ちょっとつらい。

 

それでも、令和時代を、「楽しかった」と振り返ることのできる時代にしたい。
そのために、自分自身を、まるごと肯定的に受け入れられるようにしたいと思っています。

 

 

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