先月、すぎやんの介護保険証の更新手続をしに市役所に行った。

すぎやんというのは私の父親で、介護保険を利用することで入所できる施設で暮らしている。保険証には有効期限があるが、自動更新ではない。だから、期限が近づいてくると更新手続が必須なのだ。

更新手続を行うのも、既に3回目。人それぞれなのだが、すぎやんの場合は有効期限はずっと1年間である。だから年に1度は行わなければならない手続なのだ。
持参書類や段取りなどは何となくわかっているので、さして緊張もせず窓口に行く。

少しの待ち時間の後、私の番がきた。対応してくれたのは女性。顔にはマスク。

「今日は何のご相談に来られたのですか」
「介護保険の更新手続に来ました」
「保険証を見せて下さい」

私が手渡した保険証を確認したマスクレディは、さらに続ける。

「主治医の意見書はお持ちですか」
「え・・・」

介護保険の申請には、主治医の意見書というのが必須である。だが過去2回の手続で、この質問を受けたことはなかった。
それまでは、まず私とすぎやんとの間柄等を聞かれた後、以下のようなやりとりが行われていた。

「今この方は、どのような状態ですか。在宅ですか」
「いえ、施設に入所しています」
「どちらの施設ですか」
「I市の○○です」
「あぁ、あそこね。わかりました。それではこの申請書に記入して下さい」

すぎやんの入所している施設はI市にあるのだが、住民票の上ではすぎやんはT市在住である。介護保険証は市町村単位で発行されるので、T市からI市へ何らかの手続(詳細はようわからんけど)を行う必要があるらしいのだ。
そのため、意見書は後出しでもよいことになっているらしく、今まで持参したことはない。

初めての質問に少しひるんだ私、あわててこう答えた。

「いえ、父は施設に入所してるので手続時にはいらないかと・・・」

彼女の質問は至極当然のことで、それに対する私の答え方が悪かったのだ。
悪かったのだが、マスクレディは私の言葉を遮って、言い放った。

「施設に入っておられるからというわけでは、ありません!」




怖っ。




マスクのせいで声がこもるので、余計に怖い。

「私の言い方が悪かったんです。すみません!」

私まで逆ギレ。何て大人げない。

マスクレディから申請用紙を手渡され、必要事項をしこしこと記入していく。
その中に、過去6ヶ月間の介護保険施設や医療機関に入所・入院の有無、あればその施設名や期間を記入する欄がある。
ここで私の手が止まった。

去年、確か「この欄には記入しなくていい」って言われたよなぁ。書かんとあかんのかな。
そんなことをぼんやり考えていると、昨年私が記入した用紙の控えを手にしたマスクレディから、再び「神の声」が降り注ぐ。

「昨年、この欄に記入されていませんね。なぜですかっ?」




怖っ。




「え、去年確か『書かなくてもよい』って言われたから、書かなかったんですけど」
「そうなんですか。なんででしょうね」

そんなん、知らんがな。だいたい、なんでそんなことを私に聞くねんな。
そう思いつつ、マスクレディの名札をちらっと見る。所属部署や名前と共に、「アルバイト」の文字が見えた。

正社員でもパートでもアルバイトでも、来庁者(お客さん)から見ればみんな同じだ。
それなのになぜ「私は正職員ではありません」と宣言するのだろう。
何を根拠に、来庁者を不安に陥れるようなことをするのだろう。

だいたい、マスクをしたまま接客対応する神経が信じられない。声がこもり、表情が見えないマスク姿が失礼に当たるという自覚がない。それに「マスクをしたままですみません」という一言もない。
風邪か花粉症でマスクが手放せないということ自体は、仕方のないことだ。それならせめて、接客以外の仕事に回ればいいのに。

猛烈にむかむかしてきた私。

でもまぁ、マスクレディは命令通りに動いているのだし、マスク姿での接客をとがめる職員も皆無だったので、彼女が悪いわけではないんだけれど。
しょせん役所の目線は、このレベルだということだ。

そんな気持ちを知って知らずか、マスクレディが認定調査(介護保険発行のために必要な調査。この調査を基に介護度のランクが決まる)を行う事業者等の指定があるかと聞いてくる。私からは特別な希望はないので、「おまかせします」と答える。
彼女が、「ここに依頼します」と指し示したのは、T市内にある事業者だった。

はて? 去年はI市の事業者が来てくれたような気がするなぁ、でも名前は同じだな。関連があるのかな。
そんなことを思いながら、「たぶん、去年もここだったような気がします・・・」と話し掛けると、再びマスクレディの神の声。

「去年も、ここですっ!」




怖っ。




市役所の窓口で、バイト風情からご神託を受けようとは。

来年は絶対、言い返してやる。

 

  • 2020.07.22 Wednesday
  • -
  • 19:13
  • -
  • -
  • by スポンサードリンク

Comment
ひーちゃん、こんにちは。

マスクレディ最高!
その命名がイカス!

マスクレディ、虫の居所悪く、それが
ひーちゃんに当たる(笑)。
  • naka
  • 2006/04/07 09:43
この事件のすぐ後だったら、えらいこと怒りのブログになりそうだったので、1ヵ月寝かせましたわ(^^)。
それでなくても最近、ぼやきブログになりかかっているので。おかげで少し落ち着いた文章になったんですよ、これでも。

後日、認定調査に来られた方にこのことをちくったら、「まぁ、そんな窓口にまでバイトですか・・・」と絶句しておられました。

  • ひー@管理人
  • 2006/04/07 20:27
マスクをするということは、お客様に病気を移さないようにする気遣い・・・という考え方はナシでしょうかね・・・(笑)
  • 2008/01/25 14:30
アリですよ(^^)。もちのろん。
ただね、マスクをしたまま接客対応するということは、お客様にとっては本来は失礼な姿勢であると思うのです。声は聞き取りにくいし、表情は見えませんしね。
ただ、花粉症などマスクが手放せない時だって当然あります。お客様に咳をぶっかけるのも、迷惑な話です。だからせめて「マスクをしたままで失礼します」という詫びのひとことがほしいな、と思うのです。
考えが古くさいのでしょうが。
  • ひー@管理人
  • 2008/01/25 23:41
マスクフェチにとってみればマスク着用で対応してくれるのは、むしろ嬉しいことです。
謝ってもらうというよりは、こっちがお礼を言いたいです。
そうか、マスクフェチの方もおられるんですね・・・。
考えたこともなかった(^^)。
  • ひー@管理人
  • 2008/02/02 20:49





   
この記事のトラックバックURL : トラックバック機能は終了しました。

Profile

ひーをもっと知るには。





Selected Entry

Archive

Comment

  • あまりに多すぎる、夕刊の未投函
    ひー
  • あまりに多すぎる、夕刊の未投函
    トラ吉
  • とんかつソースで見つけたしあわせ
    ひー
  • とんかつソースで見つけたしあわせ
    グルマン
  • 30年越しの、Mrs.メランコリー
    ひー
  • 30年越しの、Mrs.メランコリー
    あさひ
  • 野菜焼きと、キャベツ焼き
    ひー
  • 野菜焼きと、キャベツ焼き
    あいる
  • ケアレスミス
    ひー
  • ケアレスミス
    トラ吉

ヤフオク出品中

ほれ、ぽちっとな。





にほんブログ村 地域生活(街) 関西ブログ 茨木情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 その他日記ブログ 50代 日々のできごとへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 二人暮らしへ
にほんブログ村

PR

Calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

Mobile

qrcode

Link

Search

Other

Powered

無料ブログ作成サービス JUGEM