いだてん

 

 

母が亡くなって以降、結婚するまでは、ほぼ未視聴だった、NHKの大河ドラマ。
ダンナの実家は、基本的に大河ドラマを毎週視聴、年に2〜3冊発行される公式本まで購入しているような家庭でしたので、結婚後は否応なしに視聴することに。

 

「否応なし」と書きましたが、全てに手を抜かず、豪華で見応えがあるので、今では楽しんで見ています。


昨年の「いだてん」も、全話視聴しました。

視聴率的には散々な結果だったらしいですけど、楽しい作品でした。

 

 

大河ドラマと言えば、歴史上の著名な人物が取り上げられ、彼らが生きた時代に起こった歴史的な出来事も、世間に広く知られていることが多いです。
だから、細かい設定はともかく、大きな時代の流れや事件のあらましを、視聴者はあらかじめ理解し、史実と創作を切り分けて楽しんでいる。

 

翻って、「いだてん」の登場人物は、今まで脚光を浴びたことのなかった人がほとんど。

前半の主人公である四三さんと、後半の主人公であるまーちゃんに至っては、主人公にもかかわらず、世間的には全く知られていない人たち。

 

また「いだてん」は、近代オリンピックの歴史や、日本へのオリンピック誘致のエピソードなど、これまで大きく取り上げられたことがなかった史実に、創作がふんだんに混ざるので、史実と創作の境界線が曖昧。

 

史実を元にした歴史物なのに、大河ドラマ好きが求める「歴史物」とは、明らかに異質。

 

落語は出てくるし、時代を頻繁に行き来するし、ドラマの展開も早い。
話が進むにつれ、このドラマに落語が必要な理由がわかってくるのですが、最初はよくわからず、私も付いていくのが大変でした。

現に、「よくわからない」という理由で、義両親は早々にドロップアウトし、「ポツンと一軒家」に流れました。

 

出演者のはっちゃけ具合も、大河ドラマらしくないテンション。
主人公のふたりは、揃いも揃って、せわしないし、やかましいし(笑)。

 

大河らしくない大河だったと思いますが、私は面白いドラマだったなあと思いました。
でも、なぜそう思ったのか、自分でも理由がわかっていなかったのですが、

 

>>『いだてん』最高じゃんねぇ! 最後まで見続けた人が勝ち組である5つの理由−rockinon.com
 

上記リンク先のブログ内に書かれている下記一文が、私の気持ちにジャストミート。

 

『いだてん』の制作スタッフは、リオ五輪前から5年もの歳月をかけて、気が遠くなるほどの膨大な資料を集めて読み解き、史実を繋ぎ合わせながら物語を作っていったらしい。


(中略)


意外と知らないことが多い近代史だが、『いだてん』は私たちに「ついこの間までこんなに面白い人がいた」という事実を教えてくれた。

 

数百年前の「歴史上の人物」に接したことのある人なんて、もう存在しません。

古くからの言い伝えだって、長い年月のうちに変化することもあるだろうし、想像の域を出ない事も、たくさんある。
仮定に基づいて多くの調査を重ねても、残された書物などを読み解いても、専門家によって解釈が違う。

 

そこが歴史のロマンなのですが、何かちょっと、もどかしさを感じるのです。

 

「いだてん」本篇の最後に流れていた、ドラマにゆかりのある人や場所、エピソードを紹介する「いだてん紀行」。

これの何が面白いって、登場人物たちと実際に接したことがある人たちが登場し、お話を聞かせて下さること。

当時の写真や書籍、フィルムも残されていて、主人公たちが実際に口にしていた言葉が、登場人物のセリフに反映されることもありました。

 

四三さんと、まーちゃんは、確かに実在の人物で、本当に生涯走り続けていたんだ。

 

この確かなリアリティーが、私には楽しかったんだなあって、やっと腑に落ちました。

 

放映中には、お祓いした方がいいんじゃないかとも思える出来事が様々あって、番組に携わった方々は、本当に大変だったと思います。
さらに、視聴率の面でも、散々に言われて、ねえ。

 

「いだてん」は、これまでの王道な大河ドラマの流れに一石を投じた、歴史的な作品だったのではないかなと思います。

あまりに斬新な作品だと、最初は敬遠されたり、何かと批判が集まるものです。
今後も、周囲が何を言おうとも、チャレンジし続け、良質な作品を生み続ける大河ドラマであって欲しい。

 

作品が純粋に評価され、テレビの視聴率など重要視されない時代が、すぐそばまで来ていると思うから。

 

 

 

 

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  • 2020.07.22 Wednesday
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