建設現場へ徒歩で向かう道すがら、ふじさんに聞いてみた。

「あのう、今、私、戸建てに住んでるんです。抵当権とかも全然ついてないです。この家を担保に、銀行からお金借りることって、できますかね?」
「失礼ですが、お勤めされてるんですか?」
「いえ、いわゆるSOHOってやつなんで、会社勤務はしてないです」
「あぁ、そうなんですか。それなら、まず無理ですね」


一刀両断。


「え、今は担保があってもだめなんですか?」
「昔よりも銀行の審査が厳しくなりましてね。担保があるくらいじゃ、ダメなんですよ。借りる方に定期収入があるかどうかが、大きな鍵なんです。例えば、継続的にどこかの仕事をされているんだったら、そのお仕事先の方に証明して頂く、という手でも使えれば可能性はありますけど・・・」
「そんなの、無理ですね・・・」

定期収入なら、父の方が堅い。
2ヶ月に1度支給される、障害者年金。父が生きている間は、まず支給打ち切りになることはないだろう。

ということは、父名義で銀行からお金を借りる算段をした方が、まだ銀行の審査を通る確率は高いということだ。
なんてこったい。

だけど、新築マンションの所有者を、施設暮らしの父にしてどうするのかという話だ。
何よりも、父がローン返済途中で亡くなってしまったら、どうなるのか。

現場に到着するまでそんな話が続いたのだが、結局のところ、銀行は自営業にはなかなかお金を貸さない、というのが実情のようだ。
銀行も商売だから、もともと「必ず借金を返せる体力のある個人や法人しか相手にしない」のだが、その審査のハードルがさらに高くなっているということなのだ。

銀行にとって一番取りっぱぐれのない個人顧客が、サラリーマン。

勤務先の状況を調べられるので、審査も容易。
途中で踏み倒されることのないよう、銀行主導で「無理のない借金計画」を立案できる。

それに引き替え、自営業者は総じて収入が不安定。今月100万の収入があっても、来月同じだけの収入があるとは限らない。お金を用立てた瞬間に、店がなくなっているかもしれない。
銀行側にとっては、リスクが高いのだ。

こうして銀行に断られた自営業者は、やや金利の高い信用金庫や、もっと金利の高いサラ金などへと流れていく。


そう、私は銀行ローンが組めないのだ。


「戸建てを担保にしてお金を借りてマンションに引っ越し、戸建てを誰かに貸して、家賃収入をローン返済に回す」という夢は、はかない蜃気楼。

がっくりしたまま、現場に到着。

マンションはまだ鉄骨むき出し状態だったが、かなりの高さまで立ち上がっていた。現場では、たくさんのお兄さんやおっちゃんたちが、せっせと働いていた。

建物の中に入らせてもらうことはできなかったが、マンションギャラリーでのふじさんの説明、そして現場周りの状況を見て、駅近にもかかわらずなぜ比較的安価なのか、理由が予想できた。


理由1 都市計画法に基づく用途地域が「工業地域」であるため。

確かに、マンションから5分もかからない所に、有名企業の大きな工場がある。
また、マンション前の道路沿いには、撤去が決定しているとはいうものの、テナント兼倉庫が数軒建ち並んでいる。
それゆえ、マンション前の道路は非常に交通量が多い。マンション東側を走る幹線道路と高速道路は、予想よりもかなり近い印象だ。

確かに、「住居地域」ではない雰囲気だ。


理由2 マンション南側をJR貨物の高架線が走っているため。

マンションと高架線の距離は、60〜70mくらいといったところだろうか。
マンションから道路までの、少し長めの車路(アプローチ)を抜け、道路を渡って上を見上げたら高架線が走っている、という感じである。
だからよほどのことがない限り、マンション南側を遮るような高層建築物は建設されないだろう。

日当たりの良さは保証されたようなものだが、マンションの何階あたりが高架線の真っ正面なのか、圧迫感がどのくらのものかは、正直住んでみないとわからない。


理由3 マンション東側の方向にホテルがあるため。

マンションから約100mくらい離れた東側には、幹線道路と高速道路が南北に走っている。その向こう側に、「ビジネスホテル○○」というホテルが鎮座していたのだ。
しかしそのホテル名といい、外観といい、ちょっと地味めなラブホテルであることは、まず間違いない。


建設現場見学後、再度モデルルームに戻り、ふじさんからの「是非、よしなに」とのセールストーク攻撃を浴びせられた後、この日のモデルルーム見学ツアーは終了となった。





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加藤ひろゆき


JUGEMテーマ:マンション購入記


  • 2020.07.22 Wednesday
  • -
  • 21:39
  • -
  • -
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Comment
住宅ローンの審査って、何かおかしい気がしますよね。自営業だったら家買うな!って言うてるんか〜と思いたくなります。
仕事してたら、せっかくお客さんが、物件を気に入って下さって、契約まで至っても、住宅ローン審査で落ちて、一緒に泣くことがあります。。。私はまだ経験したこと無いのですが。。。
似たような事例では、お客さんが過去に病気をしていたため、団体信用生命保険に入れなくて、銀行全滅→住宅金融支援機構のフラット35(団信なし)でローンを取り付けた人がいました。不動産を探す前に、ローンが借りられるかどうか分かったら、いいんですけど。。。
  • ごじゃえもん
  • 2008/06/22 13:13
おっしゃる通りですよ。バブル時代は率先して金を貸していたくせにねぇ。
引っ越し前の打ち合わせ会で、ブログに出てくる担当のふじさんが「契約が決まっていたのに、住宅ローンが組めなくてダメになった物件が、いくつも出てきて困ってます」と愚痴っておられました。また最近、不動産管理業をされている方から、住宅ローンではないですが、教師をされている方が銀行からの融資を断られたという話を聞きました。超安定職業の教師でも、時と場合によっては断られる時代なんですよね〜。びっくりしました。
  • ひー
  • 2008/06/22 21:32





   
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